2018年12月16日

福祉体験授業 その1

みなさん、こんにちは。てんとうむしの梅崎です。

先日、娘の通う小学校で4・5年生の福祉体験授業がありました。当事者の方をお招きしてのサウンドテーブルテニス体験ということで、学校にお願いしてその様子を見学させてもらいました。

5年生の児童が校長室に講師の先生をお迎えにきました。

「5年の~~です。~~さんを迎えにきました。2階の多目的室にご案内します。」と言うと、(手引きは同行の方ですが)

「左にターンしてください。今から階段です。右に曲がってまた階段です。」とスムーズに状況説明をしていました。事前にアイマスクをつけて箸を使ってみたり、階段の上り降りを体験していたそうです。だから自然と言葉が出てきたのでしょうね。

授業のはじまりは当事者の方の体験談。盲導犬を飼っていた頃の話、仕事の話など、時折クイズを出されたりとても楽しそうでした。どの児童も深く頷いたり、時には声を出して積極的に答えたり。

国体の50メートル走で獲得された金メダルを見せてもらうと
「うわー!」
と歓声が上がりました。

そして次は質問タイム。

バッグの中から盲導犬の写真やメダルを出される様子を見ていて、どうしてすぐに中身がわかるの?と思ったのでしょうね。
「バッグの中身はどうやってわかるのですか?」(4年男児)と一番に質問が出てきました。

「自分で準備をする時に、このポケットには何を入れると決めながら、手の感覚で準備をするからわかる」との答えを児童らは頷きながら聞いていました。その他にも、「ご飯を食べる時は箸などがどこにあるのかわかるのですか?」(5年男児)、

「点字を覚えるのにどれぐらいの時間がかかりますか?」(4年男児)など、短い時間の中でしたがどんどん質問が出てきて、一つひとつ丁寧に答えてくださいました。中でも印象に残ったのは
「私はアイマスク体験の時、階段がとても怖かったです。怖いと感じることはありますか?」(5年女児)という質問。体験をしていたからこそできた質問ですね。

「初めての場所は怖い時もある。でも訓練をすればなんとかなる!」との答えには、児童らへのメッセージも込められていたように感じました。

“人間、諦めなければいつか必ず成功する!”
“疲れた時は頑張らなくていい。休むことも大事。そして、家族・先生・友人など誰かに相談しよう!”
“視覚障害者に限らず、車椅子の人、高齢者など、困っている人を見かけたら、一言でもいいから声をかけてほしい!”
“とにかく優しい人になってほしい!”

心に響くメッセージがこんなにたくさんあって、とても充実した時間でした。校長先生も、「児童らの心に届くメッセージをこんなにたくさん聞けて、本当にとてもいい時間だった」とおっしゃいました。

すべての話が終わり、はじめに案内してくれた児童がまとめの感想を述べました。

「目が見えないと、こんなにたくさん大変なことがあるんだと知ることができた。もし、自分がそのような人と出会った時は、自分から声をかけて手助けをしたい。」(5年男児)

きっとしてくれるはずです。彼だけでなく、ここにいた30数名の児童みんながきっと同じことを思っていたはずです。


次回、“サウンドテーブルテニス体験について”です。

Posted by てんとうむし at 09:59│Comments(0)
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